温度測定について
About temperature measurement
工業用の温度計測は一般に熱電対及び測温抵抗体が用いられます。
熱電対
(図1)
2つの異種金属を接合させたセンサーで、温度に応じて発生する微弱な起電力を測る。
測温抵抗体
(図2)
金属を巻いた物で、温度に応じて変化する物質の抵抗値を測る。
(図1)
熱電対
(図2)
3線式白金測温抵抗体
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熱電対の種類には
B・R・S・N・K・E・J・T- JIS規格/ASTM規格及びW / Re・Ni-NiMo・Ir-Rh・KP-Au/Fe・PR40-20%-
他があります。形状は保護管型・シース型・汎用型などがありお客様が希望される条件に合わせて設計・図面化し、製作いたします。
保護管型
(金属管、磁性管、石英管など)
シース型
(金属シース)
汎用型
(被覆熱電対)
一般的に使用されるタイプで、特に熱処理炉等に使用されます。炉の計測温度、雰囲気、使用時間、腐食性、応答性などを考慮し熱電対の種類、保護管の材質などを決め製作します。
金属シースの細線化に伴い、保護管型と共に多岐にわたり使用されます。
柔軟性が良い為試験体への取り付けや組み込みに適し、計測温度、場所、応答性を考慮し希望される計測条件に合わせて設計・製作します。
一般的な熱電対素線に被覆絶縁した物で紐状の柔軟性があり、保護管型及びシース型に比べ比較的安価です。計測温度、使用場所などの使用条件により被覆材質を決めます。またネジなどの取り付けも可能です。セラミックファイバー被覆などにより、1200℃の高温計測が可能になりました。
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測温抵抗体の種類には
Pt・Ni・Cuなどがあり、その中でもPtが安定性・直線性に優れ、多岐にわたり一番多く使用されています。温度範囲も-200℃~850℃までと広く、熱電対に比べ高い精度で計測する事が出来ます。測温抵抗体の形状は、パイプ型・シース型・汎用型があり、
お客様の希望する条件に合わせて設計・図面化し、製作いたします。
シース型
(金属シース)
パイプ型
(金属パイプ、樹脂パイプ)
汎用型
素子自体が単体なので、シース熱電
対ほど細線化する事は出来ませんが
φ1.6までは可能です。
また、ある程度の曲げ加工は可能です。
シース型測温抵抗体に比べ計測温度が低く、またパイプの為若干柔軟性に欠けます。計測温度、雰囲気などにより、種類(一般的にはPt)、材質、型を決め、設計・製作します。
素子に一般的なリード線を取り付けた物で、素子の絶縁にパイプや板やネジを組み合わせ一体化させた物です。シース型に比べ比較的安価で、計測温度、使用場所などの使用条件により被覆材質やネジなどのサイズを決め、設計・製作します。
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熱電対・測温抵抗体・ヒーター・他などの特殊品
使用場所・使用条件に合わせ、設計し図面化して承認の上、製作します。
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温度校正試験
熱電対・測温抵抗体の完成品を比較校正いたします。熱電対は(-196℃~1200℃)の間で、測温抵抗体は(-196℃~300℃)の間にて国家認定マスターとの比較校正をし、試験成績書・校正証明書・トレーサビリティー体系図の書類を提出致します。
(温度範囲に規制がありますが、JCSSにトレースされた比較校正も賜ります。AMS2750E対応。)
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現地校正試験
お客様指定の現場にて温度試験・圧力試験などの校正試験を賜ります。
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